2012年12月16日日曜日

子どもの発音がなぜ悪くなるのか

先日書いた、なおの発音についてだが、幼児期に英語を始めた家庭では、同じようなことを感じていることが多い。もちろん、「ネイティブのような発音」を維持されるお子さんもいないわけではないし、逆に小さいときから始めているのになぜ最初から日本人チックな発音なのか、と悩むお母さんもいる。

某教材を購入した場合、「お母さんが英語を話すと日本語のなまりが移ってしまうから、お母さんは喋らないで」とアドバイスを受けることもあるようだ。

うちの場合、ほぼビデオだけから拾ってきたなおの英語は最初、ネイティブの幼児かと思うほど聞き取りづらかったのが(留学中も子どもの言っていることは聞き取りづらかった)、気がついたら私でも100%聞き取れるようになった。

ここまで考えてきて、発音の「劣化」の理由に気がついた。

それは、私の英語の発音を真似していることだけが理由なのではなく、私やなおが英語で話をする周りの人間との会話を通じて、できるだけ通じるように自然と発音が変化していったためなのだろう。

最初は純粋にビデオなどから発音を拾い、伝わるかどうかに関係なく発話していくので、ある意味「ネイティブ並み」なのだが、日常を通じて、言いたいことを伝えるのが発話の目的であり、うまくいった(伝わった)ときの発音がより優位になっていく。その結果、日本に住んでいればとんがった発音が自然と消えていく。

聞くところによると、日本に長く住んでいれば、ネイティブの人も日本人なまりを身につけてしまうことがあるらしい。これも、たとえば英会話教室なので生徒に「伝わる」英語へと自然と変化していってしまうからかもしれない。

遊び場などでなおの英語が以前よりも聞き取りやすい、と言われることが増えてきたのも、単なる滑舌の向上だけでなく、発音が日本人向けにシフトしているからかもしれない。

もちろん、発音の変化の理由はこれだけではなく、私や他の日本人の話している英語の発音に影響を受け、真似をしてしまうということもあるし、日本語からの転移で、どんどん流ちょうになる日本語の発音に、まったく関係のないはずの英語が引きずられてしまうこともある。

さて、では「ネイティブのような」きれいな発音を身につけて、日本人なまりを消すにはどうしたらよいか、というのを考えてみる。

これは単純で、ネイティブ(またはリスニング能力がネイティブ並み)としか話さなければ良い。

一日1時間ぐらいは会話をする時間が欲しいので、マンツーマンで家庭教師をつけるとなるととんでもない金額になりそうだ。インターナショナルスクールに通うというのが現実的な方法だが、この場合日本人の子どもの比率が低いところを選ぶ必要がある。

経済的な面で我が家ではこの路線は選べないが、それ以前に、こんなことをしても、まったく楽しくないだろうと思う。

もともとは、私がなおと一緒の時間を過ごす上で、同時に何かを達成したい、と思ったのが親子英語のきっかけなので、これを全部外部に委託してしまっては本末転倒だ。

まずは会話力を、と考える我が家の方針は変わらない。強いて課題と言えば、主になおの英語を理解して会話をする私自身のリスニング力をあげることぐらいだろうか。

***

昨日は年内最後のサタデースクール。相変わらず、何をやっているのかよくわからないが、先生に聞くと"He did fine."だそうなので、きっと大丈夫だろう。たぶん。

いずれにせよ、週に一回のレッスンはそれだけで何かを学ぶというより、親子英語にやる気を与えてくれるチャンスとしてとらえるべき。本当の学びは家庭にある。

とかいいつつ、昨日の夕方は幼稚園の行事でなおままとなおの帰宅がかなり遅くなり、ご飯を食べてお風呂に入ったら、それだけでもうタイムオーバー。

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5 件のコメント:

Blue Hills さんのコメント...

英語ができるママ友の中には「発音は通じればいい」と言う人もいますが、英語のできない私は、せっかく英語を身に着けるなら、ネイティブ並みを目指したい。でも、これは難しいというより、無理な話なのかな。。
以前、幼稚園から大学までアメリカに住んでいるお子さんがいたのですが、そのママが「うちの娘には日本語なまりがあるよ」と話していました。
なおぱぱさんの記事を拝見して、いろんな必然があって、その発音になっているんだなと思いました。

マンゴー さんのコメント...

娘も一時期、ものすごい日本語訛りの英語になったことがありました。ちょうどフォニックスを集中的にやって、読みを意識し始めた頃だったかと思います。遅かれ早かれ、大なり小なり、日本語と英語との二言語をやっているとそういう時期が訪れるのかもしれませんね。

相手によって話し方が変わる、というのはまさしくそうだと思います。ネイティブと話す時間が多ければ多いほど、話し方はネイティブに近くなります。発音やイントネーションだけでなく、言い回しや使う単語なども、非ネイティブ相手だと手加減しているな、と感じるようになりますよ~。そして、私たち親相手にも手加減しているな~と(悲しくも)気づいてしまう日が来ます(>_<) 世界にはネイティブ英語だけでないいろんな英語があるから、そういう能力も大事ですよね。でも、手加減もするけど本当はできるだけちゃんと話せるように、というのは常に意識していたいなぁと思います。

Cassis さんのコメント...

前回の記事を「たまたまでしょ~?」くらいの軽い気持ちで読んでいたので、今回の分析記事にドキドキ。。。

そうかー。相手に合わす・・・ありえる・・・。
うちはまだ年少さんなので、そういうのは見受けられないんですが、これから、ありえますねー。。。

正直、多少はどうしようもないこと、と思えるのですが、ガッツリ日本人発音になっちゃうのは嫌だ~!と駄々っ子状態です(苦笑)

なおぱぱ さんのコメント...

>Blue Hillsさん

ネイティブ並みを目指したいですよね。いや、きっちり「並み」じゃなくても、近づけることはできると思います。

ただ、発音に力を入れる時期としては、会話力が安定していて、かつ耳で聞いた音に近い音を出す訓練を意識的にできるような、小学校中学年ぐらいからやるのが良いのかなと思っています。

>マンゴーさん

カタカナの読みもややこしいですよね。なまじ英語と近いとよけいこんがらがると思います。

そうそう、発音だけじゃなくて語彙や話す内容も相手によって変えるんですよね。余計、ネイティブの、しかも教養のある大人を相手に訓練して欲しくなります。

目標は、英語圏の田舎に行っても聞き返されないような、スタンダードの英語ですね。

>Cassisさん

年少さんでも多少はあるはずですが、社会性を身につければつけるほど、相手に合わせて喋るようになります。

まあ、さほどコテコテにはならないかもしれないし、なっても、後から矯正が効きます!10歳ぐらいまでなら大丈夫なんじゃないかな、と思っています。

りゅうママ さんのコメント...

長く日本に住んでいたらネイティブでも…ってくだりは同感です。
英会話学校の先生たちの英五はやっぱり聞き取りやすかった。
それに通じやすかったです。日本人の発音に慣れてるので。

うちはりゅうちんとたっくん、同じようにしたつもりなのにりゅうちんは最初からそんなネイティブのような発音ではなく、たっくんは今全然話せないのに発音はめちゃくちゃいいのが不思議です(;^_^A

リズム感というか音感というか??そういう生まれ持ったものもあるのかなぁ??